服に日焼け止めがついたらどうする?白くなる悩みを解決

お気に入りの洋服に、うっかりファンデーションや日焼け止めがついてしまい、慌てた経験はありませんか?洗濯してもなかなか落ちない化粧汚れは、本当に困りますよね。

実は、そんな時のために、ご家庭にあるもので簡単にできる対処法があるんです。今回は、ファンデーションや日焼け止めなどの化粧汚れを落とす方法をいくつかご紹介します。

化粧品の汚れってどんな汚れ?

お気に入りの洋服に化粧品がついてしまい、困っている方も多いのではないでしょうか?化粧品の汚れを落とすためには、まず、化粧品の汚れがどんなものなのかを知ることが大切です。

化粧品は、大きく分けて「リキッド系」と「パウダー系」の2種類に分けられます。

リキッド系

リキッドファンデーションや口紅、クリームチークなどが代表的です。これらの化粧品は、とろみのある液体状で、油分を多く含んでいます。

パウダー系

パウダーファンデーションやパウダリーチーク、アイシャドウなどが代表的です。これらの化粧品は、粉状で、油分を含んでいるだけでなく、色素も含まれているため、シミになりやすいのが特徴です。

どちらの種類も、基本的には「油性の汚れ」と捉えておきましょう。そのため、化粧品の汚れを落とすためには、油汚れを落とす洗剤や方法を選ぶことが重要です。

ファンデーションの主な成分と特徴

ファンデーションは、顔料と油を主成分とし、肌の色ムラを補い、美しい仕上がりを叶える化粧品です。しかし、洋服にファンデーションが付いてしまうと、なかなか落ちずに困ってしまうことがありますよね。

ファンデーションには、様々な成分が配合されていますが、代表的なものとして以下のものが挙げられます。

  • 顔料: 肌の色を補うために使用される着色成分です。粘土鉱物と呼ばれる、泥のような成分が使われることも多く、これが原因でファンデーションの汚れが落ちにくいことがあります。
  • 油: ファンデーションの伸びやツヤを出すために使用されます。シリコンオイル(ポリマー)など、水や汗に強い成分が使われることが多く、これが原因で洗濯しても落ちにくいことがあります。
  • 紫外線吸収剤: 紫外線から肌を守るために配合される成分です。衣類についた状態で放置すると、変色を引き起こす可能性があります。
  • ナノ粒子: ファンデーションの伸びや肌への密着性を高めるために使用される非常に小さな粒子です。ナノ酸化チタンなど、様々な種類があります。この小さな粒子が衣類の繊維の奥に入り込むため、落ちにくくなります。

日焼け止めが落ちにくいのはなぜ?

夏の必需品である日焼け止めですが、洋服につくと厄介なシミになってしまうことがあります。なぜ日焼け止めは落ちにくいのか、その原因について詳しく解説します。

日焼け止めは、紫外線から肌を守るために、油性の成分が多く含まれています。特に、ジメチコンやポリマーといった成分は、皮脂に似た性質を持っており、一度洋服に付着すると、繊維の奥深くに入り込んでしまい、落ちにくくする原因となります。

また、日焼け止めの主な成分である「紫外線散乱剤」も、シミの原因の一つです。紫外線散乱剤は、微粒子の粉末で、肌に塗ると白くヴェールを張るように広がり、紫外線を反射して肌を守ります。この紫外線散乱剤が洋服に付着すると、白い油ジミのように見え、時間が経つと黄ばんでしまうことがあります。

ファンデーションや日焼け止めのシミ、これでスッキリ!自宅でできる簡単ケア方法

洋服に付いたファンデーションや日焼け止めのシミは、自宅にあるもので簡単に落とすことができるんです。今回は、クレンジングオイルと台所用洗剤を使った、効果的なシミ抜き方法をご紹介します。

ファンデーションや日焼け止めは、油性の成分でできているため、油を落とす力が強いクレンジングオイルが効果的です。さらに、油汚れに強い台所用中性洗剤をプラスすることで、より強力な洗浄力になります。

準備するもの

  • クレンジングオイル
  • 台所用中性洗剤
  • 歯ブラシ
  • 洗濯洗剤

手順(比較的軽い汚れやパウダー系)

  1. クレンジングオイルと台所用中性洗剤を1:1~3:1の割合で混ぜます。
  2. 作った洗剤をシミの部分に直接塗布し、歯ブラシなどで優しく叩き込むようにします。
  3. 洗剤を塗布後、しばらく置いて、汚れを浮かせ出します。
  4. 汚れが浮き出たら、水で洗い流します。
  5. 洗い流した後、通常の洗濯洗剤を使って洗濯機で洗います。

ファンデーションや口紅などのリキッド系のシミは繊維の奥深くまで染み込みやすく、なかなか落ちないのが特徴。そんなリキッド系のシミを自宅で落とす方法が下記です

手順(しつこい汚れ、リキッド系)

クレンジングオイルと台所用中性洗剤を用意します。どちらも油分を溶かす効果があり、自宅にあるもので手軽にシミ抜きができます。

  1. 割合は、クレンジングオイル1に対して台所用中性洗剤1~3がおすすめです。薬局などで購入できるベンジンは、強力な油汚れ落とし効果があります。ただし、引火性があるため、換気の良い場所で、火気を避けて使用しましょう。
  2. シミの部分にキッチンペーパーを当て、その上から衣類を裏返します。こうすることで、シミが広がるのを防ぎ、汚れを吸い取ることができます。
  3. 裏側から、綿棒や歯ブラシを使って、準備した洗剤を少しずつ塗布します。この時、シミよりも少し広範囲に塗布すると効果的です。口紅などの濃い色のシミの場合は、洗剤の量を少なめにするか、一度目立たない部分で試してから、全体に塗布するようにしましょう。
  4. 塗布した洗剤を、キッチンペーパーを使って優しく叩き出すようにします。
  5. 目に見える汚れが落ちたら、ぬるま湯で洗剤をしっかり洗い流します。

 

化粧品汚れを落とす時の注意点

お気に入りの洋服に化粧品がついてしまった時、焦って落とそうとすると、かえってシミが広がったり、色が変わってしまうことがありますよね。化粧品汚れを落とす際は、洋服の色落ちに注意しながら、正しい方法で行うことが大切です。

なぜ色落ちが起こるのか?

化粧品汚れを落とす際に、クレンジングオイルや台所用中性洗剤など、衣類用の洗剤ではないものを使うことがあります。これらの洗剤は、強力な洗浄力を持っているため、洋服の色素を溶かしてしまう可能性があるのです。特に、デリケートな素材の洋服や、染料が定着していない新しい洋服は、色落ちしやすいので注意が必要です。

色落ちチェックの方法

自分で洋服の汚れを落とす前に、必ず色落ちチェックを行いましょう。

  1. クレンジングオイルと台所用中性洗剤を混ぜた洗剤を用意します。
  2. 洋服の裏側や縫い目など、目立たない部分に、少量の洗剤を付けてみましょう。
  3. キッチンペーパーで優しく拭き取り、色が移るか確認します。

もし、キッチンペーパーに色が移った場合は、その部分に洗剤を使用すると、洋服全体が色あせてしまう可能性があります。この場合は、自分で落とすのは諦めて、クリーニング店に依頼することをおすすめします。

クリーニング店では、衣類の素材や汚れの種類に合わせて、最適な洗剤や方法でシミ抜きを行ってくれます。また、色落ちのリスクも最小限に抑えることができます。

洋服についた日焼け止めを塩素系漂白剤にさらすのはダメ

「白い服なら漂白剤で落とせるはず!」と思う方もいるかもしれませんが、日焼け止めが付着した洋服に塩素系漂白剤(ハイターなど)を使うのは絶対にやめましょう。

塩素系漂白剤は、強力な漂白効果がある一方で、日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤と反応してしまうことがあるんです。その結果、洋服がピンク色に変色してしまうことがあるのです。

花王のホームページでも、実際にこのようなトラブルが発生していることが報告されています。白い洋服を塩素系漂白剤で漂白したところ、日焼け止めが付いていた部分がピンク色に変色してしまったという事例です。

ピンク色になった洋服を元に戻すには?

一度ピンク色に変色してしまった洋服を元に戻すのは、なかなか難しいと言われています。何度も洗濯を繰り返せば、色が薄くなることもありますが、完全に元に戻ることは期待できません。

漂白剤を使うなら酸素系漂白剤を!

もし漂白したい場合は、塩素系漂白剤ではなく、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を使用しましょう。酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べてマイルドな漂白剤なので、洋服を傷める心配が少なく、日焼け止めによる変色にも効果が期待できます。

出先で洋服に化粧品がついてしまったら?応急処置の方法

外出中に、お気に入りの洋服にファンデーションや日焼け止めがついてしまい焦った経験はありませんか?そんな時、慌てずにできる応急処置の方法をご紹介します。

化粧品などの汚れは、放置すると繊維の奥に入り込み、落ちにくくなってしまいます。すぐに落とすのが難しい場合でも、応急処置をすることで、後の洗濯で汚れが落ちやすくなります。

ティッシュとハンドソープで対処する方法と、メイク落としシートで対処する方法をお伝えします

応急処置その1 ティッシュとハンドソープ

  1. まずは、乾いたティッシュで汚れを優しく叩きながら、できる限り汚れを吸い取りましょう。この時、ゴシゴシこすると、生地を傷めてしまうことがあるので注意が必要です。
  2. 次に、洗面所にあるハンドソープを汚れの部分に少量つけ、指で優しく円を描くように擦り込みます。ハンドソープの界面活性剤が、汚れを浮かせてくれます。
  3. ハンドソープをつけた部分を、新しいティッシュで優しく拭き取ります。汚れが落ちきるまで、この作業を繰り返しましょう。
  4. 可能であれば、ぬるま湯で汚れを洗い流しましょう。ただし、デリケートな素材の洋服の場合は、水洗いできないこともあるので、洗濯表示を確認してから行いましょう。

 

応急処置その2 メイクシート

  1. まず、汚れた部分にメイク落としシートをあて、つまむようにしてシートに汚れを移していきます。この時、ゴシゴシこすらず、優しく押し当てるようにしましょう。
  2. シートを汚れた部分に当てて、ポンポンと叩くようにして汚れを落とします。こすり洗いしてしまうと、汚れが繊維の奥に入り込んでしまい、落ちにくくなるだけでなく、他の部分に色が移ってしまう可能性もあります。
  3. 可能であれば、水かぬるま湯で洗い流しましょう。特に、ファンデーションなどの油性の汚れは、水で洗い流すことでより綺麗に落とせます。

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