革ジャンは、長く愛用できる丈夫なアウターとして人気ですが、お手入れ方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
「革ジャンはクリーニングに出せない」と思っている方もいるかもしれませんが、実は適切な方法でクリーニングすることで、長く美しく保つことができます。
この記事では、革ジャンのクリーニングについて、料金の相場や、依頼する際の注意点、自宅での保管方法など、詳しく解説していきます。
革ジャンのクリーニング、どれくらいの費用がかかるの?
革ジャンのクリーニングって、一体どれくらいの費用がかかるものなのでしょうか。革ジャンのクリーニング料金は、革の種類やデザインによって大きく異なります。一般的に、以下の様な料金相場になっています
本革製品
本革は、牛革や羊革など、天然の動物の皮で作られた高級な素材です。そのため、クリーニングにも専門的な技術が必要となり、料金も高くなる傾向があります。
合成皮革製品
合成皮革は、人工的に作られた皮革のことで、本革に比べてお手入れが簡単で、料金も比較的安価です。
皮以外の別素材がデザインされた製品
スタッズやジッパーなど、異なる素材が使用されている場合は、その部分のクリーニング方法も考慮する必要があるため、料金が変動することがあります。
革ジャンのクリーニングの頻度
革ジャンのクリーニングの頻度は、着用頻度や素材によって異なります。
毎日、もしくは週に数回など、着る頻度が高い場合は、1~2年に1回のクリーニングがおすすめです。特に、革ジャンの内側は汗や皮脂を吸収しやすいため、定期的なクリーニングで清潔に保つことが大切です。
シーズン中に数回しか着用しない場合は3~5年に1回のクリーニングでも十分です。ただし、汚れが目立つ場合は、その都度クリーニングに出すことをおすすめします。
日頃のお手入れが革ジャンの寿命を決める
革ジャンは、クリーニングだけでなく、日頃のお手入れも大切です。最低限以下の手入れはルーティンにしてください
- 着用後に柔らかいブラシでホコリを払う
- 汚れが付着した場合は、乾いた布で拭き取るか、皮革用のクリーナーで優しく拭き取る
- 定期的に革専用のクリームやオイルで保湿する
革ジャンの乾燥には十分に注意してくださいね。革の油分が失われると、硬くなったりひび割れたりします。こうなると革ジャンの性能が一気に下がります。
革ジャンのお手入れはプロに任せる
革ジャンは、長く愛用したいアイテムの一つですよね。しかし、革製品のお手入れは、素材の特性上、少しデリケートです。
最近では、「革ジャンも家庭の洗濯機で洗える」という情報も耳にしますが、安易に自宅で洗濯してしまうと、革が傷んでしまい、せっかくのお気に入りの革ジャンが台無しになってしまう可能性があります。
なぜ、革ジャンの手入れはプロに任せるべきなのか?
革ジャンをクリーニングするのは、決して簡単な作業ではありません。革の種類や状態によって、最適な洗い方や乾燥方法が異なるため、専門的な知識と技術が必要です。
たとえば革ジャンの洗いには革製品専用の洗剤を使用しないと、革が変色したり、硬くなったりする恐れがあります。
革は、高温多湿な環境下ではカビが生えたり、変形したりする可能性があります。適切な温度と湿度で乾燥させる必要があります。
乾燥させた後には、革に栄養を与え、柔らかく仕上げるための特別なケアが必要です。これらのケアを自分で全部やろうと思うとかなりの時間を費やします。それでいて、失敗などしようものなら後悔してもしきれません。
革ジャンをクリーニングに出す前にチェックすべきポイント
クリーニングに出すときには、いくつかの注意点があります。革ジャンをクリーニングに出す前に知っておきたいことをご紹介します。
シミがついていないか
数年ごとにクリーニングに出している革ジャンでも、前回のクリーニングから時間が経つ間に、気づかないうちにシミがついていることがあります。コーヒーやソースなどの食べこぼしはもちろん、汗や皮脂による黄ばみもシミの原因になります。
これらのシミは、そのままにしておくと、クリーニングの際に落ちない可能性がありますし、場合によっては、カビの原因になることもあります。そのため、クリーニングに出す前に、革ジャン全体をくまなくチェックし、シミがないか確認することが大切です。
カビが発生していないか?
革は湿気を吸いやすい性質があります。湿気の多い場所に保管したり、汗をかいた状態で放置したりすると、カビが生えやすくなります。
また、汚れが付着したまま放置すると、皮脂や汗などがカビのエサとなり、繁殖しやすくなります。
革ジャンにカビが生えてしまった場合は、自分で落とそうとせず、かならずクリーニング店に相談してください
カビには、表面に生えるものと、革の内部に深く入り込んでしまうものがあります。表面のカビは、自分で拭き取ろうとしても、完全に除去するのは無理です。
その点、クリーニング店では、専用の薬剤を使用してカビを完全に除去できます。
カビ取りはたいていオプションとして追加料金がかかることが多いです。
カビ落としの料金は、クリーニング店によって、また、カビの種類や汚れの程度によって変わってきますがおおよその目安としては800~2000円程度をみてもらえれば問題ないかと思います。
カビが生えている場合は、そのことを必ずクリーニング店に伝えてくださいね。言わないとスタッフがカビに気づいてないこともあるからです。
破れや摩耗がないか
ファスナー、ボタン、ポケットなど、革ジャン全体に破損や摩耗がないか、丁寧にチェックします。
なぜ細かくチェックしないといけないかというと、小さな穴やほつれでも、クリーニングの際に悪化する可能性があるからです。
小さな穴やほつれであれば、自分で修理できる場合があります。革用の補修キットなどを使って、丁寧に修理しましょう。クリーニング店によっては、革製品の修理を行っているところもあります。
ポケットの中身を確認しておく
革ジャンのポケットは、表側だけでなく、内側にも隠されたものがあったりします。鍵や小銭はもちろん、レシートやティッシュなど、思わぬものが残っていることがあります。これらの異物がクリーニング中に一緒に洗われてしまうと、革に繊維が絡みついてしまったり、最悪の場合、機械に詰まって故障の原因になる可能性もあります。
クリーニング店でも、ポケットの中身については確認を行いますが、全てのポケットを確認することは難しく、小さな物を見落とす可能性もあります。そのため、クリーニングに出す前に、自分で全てのポケットの中身を空にしてください
古い革ジャンの洗濯表示は要注意!
2016年11月以降、洗濯表示が世界共通になりましたが、それ以前に購入した海外製の革ジャンは、日本の洗濯表示とは異なる場合があります。例えば、家庭で洗えるように見える表示がついていても、実際にはドライクリーニングしかできない場合もあるのです。
気が付かずに家庭で洗ってしまうと、革が縮んでしまったり、型崩れを起こしたりする可能性があります。また、革の表面にコーティングが施されている場合は、家庭用洗剤によってコーティングが剥がれてしまうこともあります。
革ジャンクリーニングと一緒に検討したいオプション
色補正
使い込むうちにどうしても色あせや擦り切れが起こってしまうことも。そんな時に役立つのが、クリーニング店の「色補正」というオプションです。
色補正とは、革ジャンの色あせや擦り切れ部分を、元の美しい色に近づけるための加工のことです。まるで新品のように蘇らせることができるため、革ジャンを長く愛用したい方におすすめです。
色補正の料金は、補修範囲や革の種類によって異なりますが、一般的には1箇所あたり2,500円程度が相場です。
色補正に対応しているクリーニング店は限られています。事前に問い合わせてみましょう。
注意したいのは色あせがひどい場合や、革の種類によっては、完全に元の状態に戻らないことがあることです。
撥水加工
革は、天然素材のため、水に弱く、一度濡れてしまうとシミになったり、革が硬くなってしまったりする可能性があります。特に、雨の日に革ジャンを着ることが多い方は、注意が必要です。
そこでおすすめなのが、撥水加工です。撥水加工を施すことで、革ジャンに水をはじく効果を持たせることができます。これにより、少々の雨なら気にせず着ることができ、革ジャンを雨から守り、長く綺麗な状態を保つことができるのです。
少々の雨なら、革ジャンが濡れる心配がないですし、水分による革の劣化を防げるので革ジャンの寿命を延ばこともできます。
汚れが付着しにくくもなり、お手入れも楽チンです。
撥水加工の料金は、クリーニング店によって異なりますが、一般的に2,500円程度が相場です。
撥水効果は永久的ではないので、定期的に撥水加工を行う必要があります。革ジャンを着る頻度や、雨に濡れる機会が多い場合は、クリーニングの度に撥水加工を行うことをおすすめします。
クリーニング後の革ジャンの正しい保管方法
せっかくクリーニングに出した革ジャン、長く綺麗な状態で着たいですよね。クリーニングから戻ってきた革ジャンをそのままの状態でクローゼットにしまうのはNGです。今回は、革ジャンを長く美しく保つための正しい保管方法についてご紹介します。
ビニールを外す
クリーニングから戻ってきた革ジャンは、たいていビニール袋に入っていたり、ハンガーに掛けられてビニールで覆われていたりします。まず、このビニールを外すことが大切です。
ビニールは、確かにホコリから革ジャンを保護する役割を果たしますが、同時に湿気を閉じ込めてしまい、カビの原因となる可能性があるからです。
ハンガーは変える
クリーニング店から付属されているハンガーは、細くて肩の部分が薄いものが多く、革ジャンの肩の部分に跡がついてしまったり、型崩れを起こしてしまう原因になります。
そこでおすすめなのが、肩幅に合わせた太めのハンガーです。木製やプラスチック製のものが一般的ですが、革ジャンをしっかり支えてくれるものが理想的です。
肩幅が合わないハンガーを使用すると、肩の部分が伸びてしまい、せっかくの革ジャンのシルエットが崩れてしまうことがあります。
革ジャンの保管場所
革ジャンを保管する場所も、長く愛用するためには重要なポイントです。直射日光が当たる場所や、湿気の多い場所は避けましょう。直射日光は革の色褪せやひび割れの原因になりますし、湿気はカビの原因となります。
理想的な保管場所は、温度や湿度の変化が少ない、暗くて風通しの良い場所です。クローゼットの場合は、湿気を吸収してくれる除湿剤などを一緒に置いておくとさらに効果的です。
自宅での保管は難しい場合
革製品は、湿気や直射日光に弱く、ちょっとしたことでカビが生えたり、色が変わったりしてしまうデリケートな素材です。そのため、自宅での保管は意外と難しいです。
特に、革ジャンは高価なものが多く、長く愛用したいという方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが、クリーニング店の保管サービスです。
クリーニング店の中には、クリーニングと同時に革製品を保管してくれるサービスを提供しているところがあります。
この保管サービスでは、革製品に最適な環境で保管してくれるため、自宅で保管するよりも、より長く美しい状態を保つことができます。
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