毎日使うリュックサック。気づかないうちに、砂埃や泥、汗、排気ガスなど、たくさんの汚れが溜まっているって知っていましたか?実は、リュックは定期的なお手入れが必要なんです。
「でも、リュックってどうやって洗えばいいの?」「洗っても大丈夫なの?」と疑問に思っている方も多いはず。そこで今回は、自宅で手軽にできるリュックの洗い方を、洗濯機と手洗い、2つの方法に分けてご紹介します。
リュックを洗う前に必ず確認すること
洗濯表示を確認する
リュックの内側や外側に、洗濯表示のタグがついています。このタグに、洗濯機で洗えるか、手洗いのみか、それともクリーニングに出す必要があるかなどが記載されています。2016年から洗濯表示の方法が変更されているので、新しい表示方法に慣れていない方は、一度確認しておきましょう。
素材を確認する
洗濯表示がない場合は、リュックの素材を確認しましょう。ポリエステルやナイロンなどの合成繊維は、一般的に自宅で洗うことができます。一方、革や本革、毛皮などは、水に弱く、家庭での洗濯は避け、クリーニングに出すことをおすすめします。
色落ちの確認
新しいリュックや色が濃いリュックは、色落ちする可能性があります。洗濯表示を確認したうえで、目立たない部分に洗剤をつけて、白い布で拭き取ってみましょう。色が移ったら、他の洗濯物に色移りしてしまう可能性があるので、単独で手洗いするか、クリーニングに出すことをおすすめします。
リュックを洗う前に必ずやること
リュックの中には、目に見えないホコリやゴミが溜まっていることが多く、洗濯の際にこれらが水と一緒に広がってしまい、かえって汚れを定着させてしまう可能性があります。また、リュックに付いている装飾品や、ポリウレタン製のクッション材などは、洗濯方法によっては傷んでしまうことがあります。
せっかくのリュックを長くきれいに使うために、洗濯する前には必ず前処理を行いましょう。前処理をすることで、洗濯時の汚れ落ちが良くなります。
リュックの中身を空にする
財布、鍵、スマホなど、リュックに入っているものを全て取り出しましょう。ポケットの中にも、レシートやゴミが残っていないか、しっかりと確認してください。
ホコリやゴミを落とす
掃除機を使って、リュックの内側と外側のホコリを丁寧に吸い取りましょう。特に、縫い目やポケットの中などは、ホコリが溜まりやすいので、しっかりと掃除してください。ブラシを使うと、より効果的にホコリを落とすことができます。
外せる付属品を取り外す
リュックにチャームやキーホルダーなどの装飾品が付いている場合は、外して洗濯しましょう。これらの付属品は、洗濯機で一緒に洗うと他の衣類を傷つけたり、変形したりする可能性があります。
ポリウレタン製のクッション材の取り扱い
リュックの中には、ポリウレタン製のクッション材が入っているものがあります。ポリウレタンは、洗濯機で洗うと変形したり、剥がれてしまうことがあるため、取り外せる場合は取り外して手洗いするか、洗濯機に入れる場合は洗濯ネットに入れて保護しましょう。取り外せない場合は、手洗いで洗うことをおすすめします。
リュックを洗濯機で洗う方法
リュックを洗濯機で洗うのは、ちょっと勇気がいるかもしれませんが、正しい方法で行えば、自宅で手軽に清潔に保つことができます。
洗濯機で洗う手順
- 裏返しにする
- 洗濯ネットに入れる
- 洗剤を選ぶ
- 洗濯コースを選ぶ
- 脱水は控えめに
リュックを裏返しにすることで、外側の汚れを落としやすくし、金具などの損傷を防ぎます。
リュックを洗濯ネットに入れましょう。ネットは、厚手のものや、リュックの形に合わせたものがおすすめです。
中性洗剤、特に「おしゃれ着洗い」用の洗剤を選びましょう。アルカリ性の洗剤は、リュックの素材を傷める可能性があります。
「手洗いコース」「ドライコース」「おしゃれ着コース」など、水流が弱いコースを選びましょう。
洗濯機の脱水機能を使うと、リュックが傷んだり、型崩れを起こす可能性があります。洗濯が終わったら、すぐに取り出し、バスタオルなどに包んで、手で優しく水気を切りましょう。特に、背面のパッド部分は、しっかりと水気を切ることが大切です。
リュックを手洗いで洗う方法
リュックの手洗いは、リュックの素材やデザインを傷めないのでおすすめです。ここでは、リュックを手洗いで洗う方法について、詳しくご紹介します。
準備するもの
- 洗面器(リュックが入る大きさのもの)
- おしゃれ着用洗剤
- ぬるま湯
- バスタオル
洗い方
- まずは、洗面器にぬるま湯とおしゃれ着用洗剤を混ぜて、洗浄液を作ります。洗剤の量は、製品の表示に従って調整しましょう。洗面器がない場合は、洗面台や浴槽を利用することもできます。
- 洗浄液にリュックを浸し、全体が液に浸かるようにします。
- リュックを優しく押し洗いします。強くこすり洗いしたり、もみ洗いしたりすると、リュックが傷んでしまうので注意しましょう。20~30回程度、優しく押し洗いを繰り返します。
- 洗浄液を捨て、新しい水で丁寧にすすぎます。すすぎの水が透明になるまで、何度か繰り返しましょう。
- すすぎが終わったら、バスタオルに包んで、水気を優しく絞り出します。特に、背面のパッド部分は、水を多く吸収するため、丁寧に脱水しましょう。
- 風通しの良い日陰で、形を整えて平干しします。直射日光は、色あせの原因となるので避けましょう。
洗えないリュックのお手入れ方法
お気に入りのリュック。毎日使うものだからこそ、清潔に保ちたいですよね。でも、「洗濯表示を見ると水洗いできない…」と困っている方も多いのではないでしょうか。
そんな時に役立つのが、こすり洗いや部分洗いです。洗濯機を使わなくても、簡単に汚れを落とすことができる方法をご紹介します。
メラミンスポンジで汚れを落とす
軽い汚れであれば、メラミンスポンジを使うと、簡単に落とせることがあります。
表面の汚れを吸着して落とすので、プラスチックやゴム製のリュックに適しています。
注意点としては必ず目立たない部分で試してから、全体に使うようにしましょう。素材によっては傷ついてしまうことがあります。ゴシゴシこすると、素材を傷めてしまう可能性があるので、優しくこすり洗いをすることが大切です。
部分洗いで汚れを落とす
部分的に汚れが気になる場合は、部分洗いをするのもおすすめです。
おしゃれ着洗剤をぬるま湯に溶かして、洗剤液を作ります。
布に洗剤液を浸して、汚れ部分を叩くようにして洗います。汚れが落ちたら、きれいな水を含ませた布で洗剤液を拭き取ります。
リュックを長持ちさせる正しい干し方
リュックの洗濯後の干し方一つで、リュックの寿命は大きく変わってきます。ここでは、リュックを型崩れさせずに、清潔に保つための正しい干し方をご紹介します。
洗濯機から出したばかりのリュックは、形がくしゃくしゃになっていることが多いですよね。そのまま干してしまうと、乾いたときにシワが残り、型崩れの原因になってしまいます。また、湿気が残っていると、カビや雑菌が繁殖し、不快な臭いの原因にもなってしまいます。
リュックの正しい干し方
- まずは、リュックを逆さまにして、中の水がしっかり落ちるまで干しましょう。浴室など、水が飛び散っても大丈夫な場所で干すと良いでしょう。
- ある程度水が切れたら、リュックの中に新聞紙を詰めましょう。新聞紙がない場合は、ビニール袋を膨らませて代用することもできます。新聞紙は、リュックの形を保つだけでなく、湿気を吸収してくれる効果もあります。
- 直射日光は、リュックの色あせや素材の劣化の原因になります。風通しの良い日陰で、干しましょう。ベランダの日陰や室内でも十分です。
- 中までしっかりと乾かすことが大切です。特に、ショルダーストラップやポケット部分は、湿気が残りやすいので注意しましょう。完全に乾くまでには、数日かかることもあります。
- リュックを収納する際は、湿気がこもらないよう、定期的に風を通すようにしましょう。
ちなみに早く乾かしたいときは新聞紙を挟んでおくと良いです。数時間おきに、中の新聞紙を交換すると、乾くスピードが速まります。
あとは扇風機を当てると、乾燥時間を短縮できます。布団乾燥機でも〇。
リュックを洗濯するときの留意点
頻繁に洗わない
リュックは、日々様々なものと擦れ合ったり、汗や汚れが付着したりするため、思っている以上に汚れています。しかし、頻繁に洗濯してしまうと、素材の色落ちや変形を招いてしまう可能性があります。
リュックの素材は、ポリエステルやナイロンなど、デリケートなものが多く、頻繁な洗濯や漂白剤の使用は、素材を傷めてしまう原因になります。一般的には、2~3ヶ月に一度の洗濯が目安です。
漂白剤は厳禁!素材を傷める原因に
漂白剤は、強力な漂白作用があるため、リュックの色落ちやシミの原因になります。特に、アウトドアブランドのリュックによく使用されている撥水・防水加工は、漂白剤によって剥がれてしまう可能性があります。
もし、汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めて、汚れの部分を優しく擦り洗いしましょう。酸素系漂白剤は、色落ちしにくいという特徴がありますが、リュックの加工を剥がしてしまう可能性があるため、使用は避けることをおすすめします。
熱湯はNG!素材を傷める原因に
熱湯は、素材を傷めたり、洗濯機を傷める原因になったりするため、使用を避けましょう。特に、合成繊維のリュックは、熱に弱く、変形の可能性があります。もし、水で汚れが落ちない場合は、40℃程度のぬるま湯を使用しましょう。
脱水機や乾燥機は使わないで!
洗濯機で洗った後は、脱水機で水を切りたいところですが、リュックは型崩れしやすいので、脱水機は使用を避けましょう。また、乾燥機も高温で生地を傷めてしまうため、使用は控えましょう。
洗濯後は、形を整えて陰干しするのがおすすめです。もし、早く乾かしたい場合は、扇風機を当てたり、浴室乾燥機を使用したりするのも良いでしょう。
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