麻やリネンのお洋服は、天然素材ならではの爽やかな肌触りと通気性が魅力ですよね。でも、「洗濯したら縮んでしまった!」という経験がある方も多いのではないでしょうか?
この記事では、麻・リネンのお洋服を長く、そして美しく着続けるための、正しいお手入れ方法についてご紹介します。
麻(リネン)ってどんな素材?
麻は、古くからヨーロッパで生活に根付いてきた素材です。テーブルクロスやベッドシーツなど、大切な織物として使われてきた歴史があります。一方、麻袋のように、丈夫で粗く、実用的な素材としても使われてきました。
麻にはたくさんの種類がありますが、洋服に使われるのは主に、亜麻(あま、リネン)と苧麻(ちょま、ラミー)の2種類です。
麻のメリット
麻は、汗を素早く吸収して発散してくれるので、暑い夏でもサラッとした肌触りで快適に過ごせます。丈夫な繊維でできているため、長持ちします
麻の自然な風合いは、カジュアルなスタイルからフォーマルなスタイルまで、幅広いコーディネートに合わせることができます。
洗濯を繰り返すたびに、麻は柔らかくなじんで、独特の風合いが増していくので長く使いたい人には最適な素材です。
麻のデメリット
ただし麻はシワになりやすい素材で、アイロンをかけてもすぐにシワが戻ってしまうこともあります。
特に、初めて洗う際は、かなり縮みます。洗濯表示をよく確認し、適切な方法で洗濯しましょう。
麻は、染色しにくく、色落ちしやすい素材です。特に濃い色の麻製品は、他の衣類と分けて洗うようにしましょう。
麻製品はクリーニングに出す?それとも自宅で洗う?
「麻やリネンの服、自宅で洗っても大丈夫かな?」と悩んだことはありませんか?特に初めてのお洋服を洗う時は、「縮んでしまうかも…」と不安になりますよね。
実は、麻のお洋服は、素材の特性上、5~10%程度縮んでしまうことがあると言われています。特に長い丈のお洋服は、10cm近く縮んでしまったという話もよく聞きます。一度縮んでしまうと、元に戻すのは難しいので、縮ませずに綺麗に洗いたいものです。
まずは洗濯表示をチェック!
お洋服の洗濯表示タグを見てみましょう。
「家庭洗濯NG」のマークがある場合は残念ながら、自宅での洗濯はできません。クリーニングに出すようにしましょう。
「洗濯機」または「手洗い」のマークがある場合は自宅で洗うことができます。
ただし、「洗える」マークがついていても、全てのお洋服を自宅で洗うのはおすすめしません。特に、高価な洋服や、デリケートな素材のお洋服は、クリーニングに出す方が安心です。
洗濯表示で「家庭洗濯可」と書いてあっても安心できない?
多くの麻の洋服には「家庭洗濯可」と表示されていますが、これはあくまで「家庭で洗っても大丈夫」という意味であって、「絶対に縮まない」という意味ではありません。
洗濯表示を確認して「家庭洗濯可」と書いてあったとしても、麻の素材によっては、洗濯で縮みやすいものがあります。
また、縫製方法によっては、洗濯で型崩れしたり、縮みが起こりやすくなることがあります。
さらに、洗濯の温度や洗剤の種類、脱水時間など、洗濯方法によって縮みの度合いが変わってきます。
実際に縮んでしまった経験談
「私も以前、手洗いで洗えるウール素材のカーディガンを洗った際、1サイズくらい縮んでしまったことがあります。」
このように、洗濯表示通りに洗ったつもりでも、縮んでしまうことは十分に考えられます。
麻やリネンの洋服を自宅で洗う方法
麻やリネンのお洋服は、通気性がよく、肌触りが涼しいので、夏にぴったりですよね。そんな麻やリネンのお洋服ですが、実はご自宅で洗うことができるんです。
麻やリネンは、デリケートな素材なので、正しい洗い方をしないと縮んだり、色あせたりしてしまうことがあります。そこで、自宅で洗う際のポイントを紹介します。
最初に選択する前の注意点を下記表にまとめたのでこれをしっかり守って洗濯するようにしてくださいね
項目 | 内容 | 理由 |
---|---|---|
水温 | 30℃以下 | 熱いお湯は繊維を傷める |
洗剤 | 中性洗剤(おしゃれ着用洗剤がおすすめ) | 漂白剤やアルカリ性の洗剤は繊維を傷める |
脱水 | 短く、または脱水せずに干す | 強い力で脱水すると繊維が傷み、縮むことがある |
干し方 | 日陰干し | 直射日光は色あせの原因になる |
手洗いの場合
- 洗い桶に30℃以下のぬるま湯を入れたら中性洗剤を入れます。
- 洗い桶に洋服を入れて、優しく押し洗いします。ゴシゴシ擦ったり、ねじったりしないように注意しましょう。
- 水を替え、洗剤が残らないように2~3回すすぎます。
- 軽く手絞りで水気を切り、脱水機を使わない場合は、平らな場所に広げて形を整えてから干しましょう。
洗濯機の場合
まず、麻のお洋服を洗濯ネットに入れて、中性洗剤を用意しましょう。中性洗剤は、麻の繊維を傷めにくく、色あせを防ぐ効果があります。
次に、洗濯機の設定ですが、「手洗いコース」や「おしゃれ着コース」「ドライコース」など、水流が弱いコースを選びましょう。これらのコースは、衣類への負担が少ないため、麻のお洋服を傷めにくく、型崩れを防ぐことができます。
脱水時間は、長くても1分までにとどめるのがおすすめです。脱水時間が長すぎると、生地が傷んだり、シワがより深くついてしまうことがあります。
実は、麻の洋服は、脱水せずにそのまま干す「ぬれ干し」がおすすめです。ぬれ干しをすることで、シワになりにくく、自然な風合いを保つことができます。
ぬれ干しとは、洗濯した衣類を脱水せずに、濡れたままの状態で干す方法です。麻はシワになりやすい素材ですが、ぬれ干しをすることで、シワにならずに乾きます。麻はすぐ乾くため夏は半日で乾きます。
麻・リネン素材の洋服のアイロンがけのやり方
「麻やリネンのお洋服はシワになりやすいから、アイロンがけが大変そう…」と思っている方も多いのではないでしょうか。でも、ちょっとしたコツさえ掴めば、自宅でも綺麗にアイロンがけできちゃいます!
麻やリネン素材のお洋服のアイロンがけは、実は他の素材のお洋服と大きな違いはありません。高温でスチームを当てながらアイロンをかけていくのが基本です。
アイロンがけの手順
- アイロンを高温に設定し、スチーム機能をオンにします。また、霧吹きも用意しておくと便利です。
- アイロン台の上に、アイロンをかける衣類を平らに広げます。
- 衣類全体、特にシワが目立つ部分に霧吹きで水をかけます。湿らすことで、繊維が柔らかくなり、シワが伸びやすくなります。
- アイロンを当て布をしてから、繊維の目に沿ってゆっくりとアイロンをかけていきます。
- アイロンをかけた後は、熱いうちに動かさないように注意し、ハンガーにかけて冷まします。
麻・リネンならではのアイロンがけのポイント
- 麻は丈夫な素材なので、高温でアイロンをかけても大丈夫です。ただし、洗濯表示を確認し、高温に設定しても大丈夫か必ず確認しましょう。
- 霧吹きを使うことで、よりスムーズにシワを伸ばすことができます。
- 特に濃い色の衣類や、デリケートな素材の場合は、当て布をしてからアイロンをかけると、生地を傷めるのを防ぐことができます。
- 麻やリネンは、自然なシワ感が魅力の一つです。完全にシワを伸ばそうとしすぎると、かえって不自然な仕上がりになってしまうことがあります。
忙しい方におすすめ!手軽に利用できる「宅配クリーニング」
「大切な洋服をクリーニングに出したいけど、お店に行く時間がない…」
そんな風に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実は、クリーニング店に直接行くだけがクリーニングの利用方法ではありません。最近では、自宅にいながらクリーニングを利用できる「宅配クリーニング」が人気を集めています。
宅配クリーニングってどんなサービス?
宅配クリーニングは、自宅からクリーニングに出したい衣類を宅配業者に集荷してもらい、クリーニングが終わったら自宅に配送してくれるサービスです。
クリーニング店に行く手間が省けますし、完成した衣類を自宅で受け取れるので、忙しい方でも安心です。
シミ抜きや防水加工など、様々なオプションも選べます
デメリットとしては店頭で出すよりも料金が少し高くなる場合があるのと、業者によっては、集荷・配送の日時指定ができない場合があるくらいです
宅配クリーニングの利用例
例えば、手洗いが推奨されている麻のスカート。自宅で洗うのは少し不安…という方も多いのではないでしょうか。そんな時、宅配クリーニングを利用すれば、プロの技術で丁寧にクリーニングしてもらうことができます。
私が実際に利用した「リコーベ」という宅配クリーニングサービスでは、麻のスカートも綺麗に仕上げてもらえました。縮む心配もなく、安心して外出着として着ることができます。
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