シルクの洋服や小物は、その光沢と滑らかな肌触りが魅力的ですよね。でも、デリケートな素材なので、お手入れの方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、シルクのお洋服を長くキレイに保つために、自宅で洗う場合とクリーニングに出す場合のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。また、気になるクリーニング料金についてもご紹介します。
シルクの素材とは
シルクは、蚕が吐き出す糸で作られた天然繊維です。吸湿性が高く、肌触りが良いのが特徴ですが、水に弱く、摩擦にも弱いという性質を持っています。そのため、お手入れには細心の注意が必要です。
シルクのクリーニング料金
「シルクブラウス」のクリーニング料金相場
一般的に、シルクのブラウスのクリーニング料金は、他の素材のブラウスに比べて少し高めです。しかし、その差は数百円程度と、それほど大きな負担にはならないでしょう。
例えば、ポリエステルや綿などのブラウスが1着あたり800円前後でクリーニングできる場合、シルクのブラウスは1,000円前後といったところです。
「シルクのワンピースやドレス」のクリーニング料金相場
シルクのワンピースやドレスのクリーニング料金は大体以下の通りです。
- シンプルなシルクワンピース⇒ 1着あたり1,500円~2,000円が相場です。
- デザインが複雑なシルクワンピース⇒ フリルやレース、プリーツなど、デザインが複雑なものは、追加料金がかかる場合があります。
- パーティードレス⇒ シルク素材のパーティードレスは、デザインが華やかで繊細なものが多く、1着あたり4,000円~5,000円かかることもあります。
「シルクのスカート」のクリーニング料金相場
シルクのスカートのクリーニング料金は、素材やデザインによって多少異なりますが、一般的には1着あたり1,200円から1,300円程度が相場です。
プリーツやフリルなど、複雑なデザインのスカートは、手作業での仕上げが必要となるため、料金が高くなる傾向があります。
カシミヤとシルクが混紡されたスカートの場合、カシミヤの配合率によって料金が異なります。一般的に、カシミヤの配合率が20%~30%以下の場合は、通常料金で対応してもらえることが多いです。しかし、配合率が高い場合は、カシミヤのクリーニング料金が加算されることがあります。
シルク小物のクリーニング料金の相場
シルクのスカーフやストールの場合、一般的には1枚1,000円~1,500円が相場です。しかし、高級ブランド品になると、2,000円を超えることもあります。
ネクタイの場合、1,000円未満で対応してくれるお店もありますが、お店によっては通常料金の倍近くかかる場合もあります。
カシミヤ混紡のシルク製品のクリーニング料金相場
カシミヤとシルクが混紡された製品の場合、カシミヤの配合率によって料金が異なります。カシミヤの含有率が20%から30%程度の製品は、一般的に通常料金でクリーニングしてもらえるケースが多いです。
シルク素材のお手入れ方法
ホコリを取り除いて陰干しが基本
着用後は、洋服ブラシで優しくブラッシングし、ホコリを落としましょう。硬いブラシは繊維を傷つける可能性があるので、柔らかいブラシを使用するのがおすすめです。
汗や汚れが付着したまま放置すると、シルクが変色したり、黄ばんだりする原因になります。早めに中性洗剤で手洗いしましょう。
直射日光はシルクの色褪せの原因になります。風通しの良い日陰で、平干しするか、ハンガーにかけて陰干ししましょう。
防虫剤は必須
シルクのお洋服、実はお家で洗えるものもある
「シルクのお洋服はデリケートで、クリーニングに出すもの」というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。確かに、昔はそうした考え方が一般的でしたが、最近のシルク製品は、家庭で洗濯できるものが増えてきています。
シルクの洗濯、どこで洗うのが正解?
シルクのお洋服を洗う際は、まず洗濯表示をよく確認することが大切です。
- 洗濯表示に「手洗い可」のマークがある場合は家庭で手洗いをすることができます。ただし、シルクはデリケートな素材なので、優しく押し洗いし、脱水は短時間で行うようにしましょう。
- 洗濯表示に「洗濯機可」のマークがある場合は洗濯機で洗うことができます。ただし、シルク専用の洗剤を使用し、洗濯ネットに入れて洗うなど、十分に注意が必要です。
- 洗濯表示に「ドライクリーニング」のマークがある場合は家庭での水洗いは避け、必ずクリーニングに出しましょう。
シルクの種類によって洗い方は変わる
シルク製品は、シルク100%のものと、他の繊維と混紡されたものがあります。
- シルク100%の製品⇒ 一般的に、家庭での洗濯は難しいとされています。特に、高価なシルク製品は、クリーニングに出すことをおすすめします。
- 他の繊維と混紡された製品⇒ コットンやレーヨンなど、他の繊維と混紡されたシルク製品は、家庭で洗濯できるものが多くあります。ただし、シルクの割合が多い場合は、手洗いの方が安心です。
シルクのお洋服を自宅で洗う方法
シルクはデリケートな素材なので、正しい洗い方をしないと縮んだり、変色したりしてしまうことがあります。
今回は、シルクのお洋服を自宅で洗う際のポイントを詳しく解説します。
中性洗剤で優しく手洗い
シルクの洗濯には、おしゃれ着洗いのできる中性洗剤か、シルク専用の洗剤を使用しましょう。一般の洗剤はアルカリ性のため、シルクの繊維を傷めてしまうことがあります。
水温は30℃くらいのぬるま湯が最適です。洗濯機ではなく、洗面器などを使って手洗いを行いましょう。汚れが気になる部分も、ゴシゴシ擦らずに、優しく押し洗いする程度にとどめてください。
シルクは水に弱いので、長時間水に浸け置きするのは避けましょう。洗剤を溶かしたぬるま湯に数分浸し、その後、優しく洗うようにします。
すすぎは、洗剤が残らないように、2~3回水を替えて行います。最後のすすぎには、柔軟剤やシルク用のトリートメント剤を加えて、数分浸け置きすることで、シルクの風合いを保つことができます。
脱水は短時間で
シルクを洗濯機に入れる際は、必ず洗濯ネットに入れ、他の衣類と分けて洗ってください。そして、脱水時間は1~2分程度に抑えましょう。シルクは摩擦に弱いため、長時間脱水すると生地が傷んでしまいます。
また、色移りの可能性があるため、一度に複数のシルク製品を洗う場合は、1枚ずつ脱水コースにかけてください。
シルクの正しい干し方
シルクは、蚕が紫外線から身を守るために、紫外線を吸収しやすい性質を持っています。そのため、日光に当ててしまうと、黄ばみや変色、色あせの原因になってしまうのです。
シルクのお洋服を長く綺麗に着るためには、必ず日陰で平干しにすることが大切です。
直射日光が当たらない風通しの良い場所を選びましょう。ベランダの軒下や室内などがおすすめです。
また、ハンガーにかけると、肩の部分にシワが寄ったり、型崩れを起こしたりする可能性があります。平らな場所に広げて、形を整えてから干します。
洗濯バサミの跡が付くと、シルクの生地が傷むので避けてくださいね。
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